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真鍮の表面を一度塗装した後に、職人の手作業によって一本ごとに塗装を削り落とし、最後に「輪」の表面のみを鏡面状に磨き上げて仕上げられます。

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細さ約0.7mmの輪で構成されたkasanariシリーズの表面は、その質感と繊細な輝きを与えられるまでに数多くの手間をかけて作られています。

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kasanari グロスグレイ

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「輪」の表面を一本ごとに鏡面状に磨き上げ、その後に鍍金仕上げを施すことで、質感のコントラストのついた色調を表現しています。

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細さ約0.7mmの輪で構成されたkasanariシリーズの表面は、その質感と繊細な輝きを与えられるまでに数多くの手間をかけて作られています

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kasanari      

クライアント : 株式会社 本保  /  仏具のデザイン研究所

 

「kasanari(かさなり)」と名付けられたこの仏具は、「輪」が積み重なったような外観を持っています。

この「輪の積み重なり」は、私達が仏壇に向かう時に漠然と意識する、遠い御先祖から自分自身へ続いて来た「命の積み重なり」を表しています。細さ約0.7mmの輪で構成されたその表面は、カラーバリエーションごとにそれぞれ異なる工程を踏みながら、その質感と繊細な輝きを与えられるまでに数多くの手間をかけて作られています。表情豊かでありながらシンプルなフォルムは、多くの仏壇に調和します。

パールホワイトとパールブラウンのkasanariは、真鍮の表面を一度塗装した後に、職人の手作業によって一本ごとに塗装を削り落とし、最後に「輪」の表面のみを鏡面状に磨き上げて仕上げられます。細さ約0.7mmの輪で構成されたkasanariシリーズの表面は、その質感と繊細な輝きを与えられるまでに数多くの手間をかけて作られています。

グロスグレイのkasanariは、まず「輪」の表面を一本ごとに鏡面状に磨き上げ、その後に鍍金仕上げを施すことで、質感のコントラストのついた色調を表現しています。細さ約0.7mmの輪で構成されたkasanariシリーズの表面は、その質感と繊細な輝きを与えられるまでに数多くの手間をかけて作られています。

• バリエーション : パールホワイト / パールブラウン/ グロスグレイ
• 素材・仕上げ
• 本 体:真鍮 / アクリル焼付塗装 / 銀色鍍金
• 皿 部:白磁 / 透明 釉
• サイズ
   香 炉: Φ90×H48mm
   花 立: Φ62×H94mm
   灯 立: Φ50×H28mm
   仏 器: Φ50×H28mm
   茶湯器: Φ52×H37mm
   線香立: Φ34×H76mm
http://butsugu-design.jp/

「インテリアライフスタイル」に出展

■山口英文 デザイナー

―どのような思いで、インテリアライフスタイルに臨みましたか?―

 今回、私が出展した「kasanari」という仏具は、正統派の仏具ということを意識してデザインしたものです。仏壇仏具には過去からの積み重ねられてきた文化がありますので、それをリスペクトしたうえで、そこに今までにはない斬新さを加えたつもりです。

 正統派でありながら、kasanariのような存在感を持った仏具は今までになかったと思います。各具足の過去からの基本ルールは壊さずに、けれど、それが放っている存在感は新しさをまとっていると考えます。
 それを来場者にどれくらい新鮮に受けとってもらえるか、というところに一番興味がありました。

 奇抜なものを作れば、見る人が驚いてくれたりするので分かりやすいですが、正統派のものは、場合によっては地味に見えたり、興味を惹かない可能性もあります。そこのリスクは考えましたが、それでもやはり奇抜さに走るのではなく、きちんと仏具におさまる正統派の仏具にこだわりました。それが私のインテリアライフスタイルに臨む意気込みだったということになります。

―実際にインテリアライフスタイルに出展してどう思いましたか?―

 「商品としてきちんと流通しそうだ」という反応が多かったと聞きまし たので、まずは、ほっとしました。もう一方で、「すごくモダンですね」とか「新しいですね」という意見もいただいたので、正統派に傾いたために見逃されてしまうのではないか、という懸念も払拭されました。

 何人かの来場者と直接、話をさせていただき、「伝統を守って従来の作 法をキープしつつ、新しさが出ているという」反応をいただいたことは、 すごく自信になりました。

 塗装や研磨にはかなり苦労してkasanariの質感を作り出しましたが、その説明をすると、「だから、こういう美しいラインが出ているんだ」とか、「それで、こういう美しい仏具になっているんだ」という感想をいただけましたので、それは本当にありがたいことだと思っています。

―今回の経験を今後どのように生かしていきたいですか?―

 正統派にはパワーがあるということを今回は改めて思い知りました。伝統には型があり、仏壇に入れるというのも一つの型です。その型のルールを守りながら、その中で新しさを出すということは、取り組みがいのあるテーマだと思います。

 仏具を作って、それを仏壇に入れると、とたんに表情が変わるというか、 新鮮さが増す瞬間があります。そういった経験から、仏壇の中におさめるという窮屈さの制約の中で新しいものをデザインすることが、すごく面白いと分かりました。

 これからも、伝統や型に敬意を払うという姿勢は変えずに、しかし素材や手法は変幻自在に変えながら色々なトライをしていきたいと思っています。今は、あれもやりたい、これもやりたいという考えが次からつぎに出てきている状態です。

 

仏具をデザインするうえで一番大事なことは、仏壇仏具と人との関係、仏壇仏具に向かう人の気持ちを考えることだと思います。
 私は普段、工業デザインをやっていて、情報機器のインターフェイスにも関わっています。仏具とはまったく違う世界だと思われるかもしれませんが、実は非常に近いものです。

 スマートフォンのようなハイテク製品も、インターフェイスを考えずに、効率的だからという理由で、どんどんハイスペックにしても誰もついてきません。
 製品と人間の接し方というものは誰かが勝手に変えられるものではないのです。

 仏壇仏具と人間が向かい合うことも、ある種のインターフェイスです。デザイナーが勝手に奇抜な形を作っても、一瞬は目を惹くかもしれませんが、すぐに消えてなくなると思います。つまり、普段やっているハイテクの仕事と、仏具の仕事は人間と向かい合う関係性という意味では、ほとんど同じということになり、それはとてもおもしろいことだと思っています。これからも、仏壇仏具に向かう人の気持ちを考えながら仏具をデザインしていきたいと考えています。

​引用 : 仏具のデザイン研究所 website

http://butsugu-design.jp/activities/2/

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